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平成25年大相撲初場所 十二日目

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ホントに何が起こるかわからない。優勝を争っている日馬富士、白鵬、稀勢の里、高安のうち、いちばん大丈夫だろうと思っていた白鵬が敗れた。

舞の海氏の解説の通りだ。白鵬の左は昨日までの上手を取りにいく作戦ではなく、もろ差し狙い。相手の琴欧洲は右脇を締めてそれを防ぎ、左は白鵬の前まわしに近い所を取るのに成功。もろ差しできなかった白鵬の体は前傾できず立ってしまった。

琴欧洲は締めた右手でも横綱の前まわしに手が掛かった。そうなれば絶対不利の白鵬は左手ですぐにそれを防いだ。防げたものの、その動きも白鵬の上体が起きてしまった一因だ。

体勢を立て直したい白鵬は焦った。右下手も抜いて、両手で琴欧洲の頭を押さえつけた。こんな強引な白鵬は本当に珍しい。それが琴欧洲の体を呼び込むことにもつながり、結果的に白鵬の右足が出て、体ごと土俵下に落ちた。まげを引っ張られた格好で琴欧洲も落ちたが、勝ったのは琴欧洲。

今日は琴欧洲を誉めるべきかな。左でまわしのいい所を取ったし、脇を締めてもろ差しも防いだ。右でもまわしを取りにいった動きも効いている。一場所で一回は見違えるような相撲を取る琴欧洲、それが今日だった。(優勝争い的には今日でよかったのか?と独り言)

白鵬のもろ差し作戦は、謎だ。そして簡単に左上手を許している。まわしさえ与えなければ、組みしやすい琴欧洲なのになあ。

この波乱の一番の後の日馬富士は琴奨菊戦。日馬富士はこの大関には分が悪く、対戦成績はダブルスコアでリードされている。なので今日の焦点はこの取組だった。もし日馬富士も負ければ、稀勢の里との星の差も一つとなり、場所はもっと盛り上がる。そういう流れなのか?と思って見ていたら、勝負は一瞬だった。

日馬富士はいつものように低く鋭く当たって、琴奨菊の当たりを止めた。すかさず左に少し動きながら頭を押さえつけると、足が出ず上体だけが傾いている琴奨菊はばったり落ちた。当たって左に動く、これがこのところの横綱のパターンだ。同じようにやられ、あえなく落ちる琴奨菊は情けない限り。

日馬富士は強いが、これだけ勝ってくると「はたき込み」で勝負を決めたところに物足りなさも感じてくる。横綱なんだからもっと正々堂々と・・・というのは私の求めすぎかな?ま、あれで落ちてしまう琴奨菊も悪い。

稀勢の里は勝つには勝ったが、勢い任せの危ない相撲だった。相手は得意の鶴竜なのだから、慌てなくてもよかったと思うのだけど。

全勝:日馬富士、一敗:なし、二敗:白鵬、稀勢の里、高安。明日は日馬富士と稀勢の里が対戦。日馬富士が勝って、白鵬も高安も敗れると、十三日目にして優勝が決まってしまう。まさか、ね。しかしこんな展開になろうとは。日馬富士の復活は見事だ(あと三日あるけど)。右足首は大丈夫そうに見える。

把瑠都は落ち着いて五敗をキープ。
豪栄道はすぐ引くという悪い癖が出て六敗目。ため息。
先場所活躍した新小結の松鳳山は十敗目。地位が変わるだけで相撲って難しい。
十両の里山は負けたけど、今日も動いて粘って湧かせた。
高見盛はほぼ無抵抗で九敗目。とうとう、か。

幕内前半の取組で物言いがついた相撲が四番。うち一番は取り直し。この内容の良さが観客の入りを呼んでいるのは確か。

藤井さんのラジオの実況を聞きながら、テレビを見ていた。わかりやすいな。藤井さんほどのベテランになると、十両などの対戦結果の読み上げを、向正面の若手の高山アナに振るのだ。若手を育てる意味もあるのかな。

平成25年大相撲初場所 十一日目

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十両にいる高見盛が負け越してしまった。幕下の千昇に押されて簡単に土俵を割った。元気な頃なら土俵際で体を反りながら残して、うっちゃったりしていたのだが、最近はそういう姿が見られなくなってきた。七勝なら来場所十両残留、六勝以下なら幕下へ陥落すると言われている。現在は三勝。残りは四日間。引退の判断も含めて、状況は厳しい。思うような相撲が取れないなら、潮時かな。

今場所も十両でいい取組が多い。小さい体の里山は相手の懐に潜って頭をつけて、連日の長い相撲。勝っても負けても拍手が湧く(=お金の取れる相撲)。双大竜もそうだ。大きい体の大喜鵬も、意外と小回りがきくので面白い。幕内に上がるとたいてい跳ね返されてしまうのだが、十両は十両で独特の世界がある。

さて日馬富士、白鵬、稀勢の里。今日もいずれも勝って星の差は変わらずだった。対戦相手との力関係からすると、三人とも勝って当然と予想していた。波乱は起きなかったね。

しかしさすが稀勢の里!ヒヤッとさせてくれた。立ち合いが高く(=仕切りから立ったときの姿勢が高い。前傾が不十分)、当たりの威力もあまりなかったので、魁聖の力をまともに受けてしまい土俵際まで一気に押し込まれた。ここが横綱と決定的に違うところ。なんとなく相撲していると言うか、意図がないと言うか、集中力がないと言うか。押されて目が覚めて慌てて体を左にかわしながら相手を押すと、勢いがついていた魁聖は立ち止まるのが精一杯。ダメを押されて土俵の外に。相手が魁聖で助かった。対戦前の解説でラジオの秀ノ山親方(元・琴錦)「正直、稀勢の里に負ける要素が見つからない」テレビの谷川親方(元・北勝力)「まず、勝つでしょう」。にもかかわらず、これ。ま、勝ったからいいけどね。目が離せない力士だよ、全く。

日馬富士の速攻は今日も色あせない。相手はまわしを取らせると厄介な琴欧洲(=まわしを取らせなければよい)。低く鋭く当たって軽くのど輪も交えて琴欧洲の体を起こした。一旦離れて、またぶつかる素振りを見せてから頭をちょっとすくめ(これが憎い)左に少し動いて上手を取って横についた。向き直ろうとした琴欧洲はバランスを大きく崩し、自ら倒れてしまった格好だ。勝った後、日馬富士は左足首を気にしていた。また傷めたのか。心配だ。

白鵬もずっと同じパターン。立ち合い後すぐに左上手、そして右差し。今日はここからが違った。琴奨菊に上手を切られた。右差しも浅い。危険を感じたのだろうか、ここで白鵬は両手を抜いて突っ張りに出た。この判断の速さ。しかしその後の流れで左四つ(お互いに左下手、右上手)になってしまった。左四つは琴奨菊の得意な形。案の定琴奨菊に押し返されて、こらえた。琴奨菊は白鵬の下手を切る動作。でも切れない。が、白鵬にとっては形が良くない。すかさず右を巻き替えて(=上手を離してあらためて下手として取り直す)もろ差し(=左右とも下手)になった横綱は、一気に寄って琴奨菊を押し出した。琴奨菊は得意の左四つになったときに何かできなかったかなあ。投げで崩すなり、引きつけて前まわしに持ち替えるなり。相手は白鵬。チャンスは一瞬しかない。それを逃さない勝負勘の面で、まだまだ白鵬には及ばない。

全勝:日馬富士、一敗:白鵬、二敗:稀勢の里と高安。状況は同じ。把瑠都も押し相撲が復活して五敗を守った。
稀勢の里と横綱の対戦は明後日から。このまま行くのか。行ってほしい。

明日のラジオの実況は藤井アナ。最近は一場所一回のみ。

平成25年大相撲初場所 五日目

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両横綱は今日も安泰。日馬富士は相手の豊響があっさり前に落ちて、楽勝。これも立ち合いの強い当たりがあったればこそ。白鵬は予想に反して今日は張り差しせずに、相手・栃煌山のお株を奪う素早いもろ差し。盤石の相撲。栃煌山の脇の甘さは相変わらず。結びの二番がしっかり決まると、落ち着く。

大関陣は琴奨菊、琴欧洲の佐渡ヶ嶽部屋勢が揃って敗れた。琴欧洲はまわしを取って寄っていったのに、土俵際で豪栄道にすくい投げで逆転された。これは本当によく見るパターンだ。ここで以前書いたように、琴欧洲は投げの打ち合いに弱すぎる。

琴欧洲のような大柄の力士は、上手でも下手でもまわしを取れれば有利になる。相手をつかまえられるし、力が強いので相手に残された選択肢が狭まる。取れれば見ている方もまず安心できるのだが、彼には「逆転される」という落とし穴がある。これは一向に直らない。

佐渡ヶ嶽部屋で指導する立場にあり、今日のテレビの解説の秀ノ山親方(元・琴錦)によると、本人には何度も注意しているそうだ。まわしを取ったら落ち着いて、引きつけて相手の体を起こしてから攻めればよい、と。本番になるとそれができないのは白星欲しさの焦りだろうか、と言っていた。

加えて「琴欧洲の対戦相手は不利な形になっても、投げを狙っている」とも指摘した。そりゃそうだよな。これだけ逆転される姿を見せれば、相手も諦めないよなあ。こんな「組みしやすい大関」になってしまっているのはとても残念だ。

把瑠都は松鳳山を豪快に振り回して三勝目。荒々しい、彼しかできない相撲。やっぱりこういう力士も上位にいてくれなくては面白くない。
北大樹は速攻が鮮やかに決まり五連勝。体がよく動いている。無敗は日馬富士と北大樹だけ。

十両では小兵力士の里山が三分近い相撲の末、常幸龍に勝利。見ている側も思わず力が入った。これも大相撲の魅力。小さな体の懸命な姿に客席から大きな拍手が起きた。

解説の北の富士さんは珍しくカジュアルな格好だった。何を着ても似合うね!風邪引かないでよ!(よく場所中に風邪を引かれるのです)